三菱電機や三洋電機など国内通信機器メーカーがPHS(簡易型携帯電話)基地局・端末中国向け販売を急速に伸ばしている。中国では通話料の安さからPHS加入者が急増しているためだ。
 通信機器需要は世界的に冷え込んでいるうえ、PHSは国内では需要が低迷している。こうした中で、中国でPHS関連機器の需要が予想を大幅に上回るペースで拡大していることは各社にとって「嬉しい誤算」になっている。

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 日本においては、PHSはあまり普及していない。その機能、低価格さはあまり評価されていないためだ。移動体電話(携帯電話&PHS)の普及時に携帯電話が異常なまでの急速に普及し、通信範囲が広いが高い携帯電話と通信範囲が少し限定されるが安いPHSという枠組みをこえ、1円携帯電話が発売されたり、固定料金がPHS並みの低価格なプランが出たためだと思われる。マーケティングの難しさを感じられる。
 通信範囲が限定され、よく通信が瞬断していたが、今では技術が向上し、携帯電話と遜色ない品質となっている。音質はPHSの方がよいということはあまり知られていない。
 しかし、携帯電話があまりに普及してしまったため、PHSが追随することは難しくなってしまった。
 中国では、まだ普及し始めたばかりだ。今回の中国のPHS特需はまさにPHSは携帯電話と遜色ない機能を持っていることを示し、低価格が魅力となるというPHSを十分に評価されているということだろう。
 日本では、明らかに携帯電話がシェアを固めてしまったが、中国でもそうなるとは限らない。しかも中国の市場は日本の数倍である。移動体電話では後発の中国がおもしろい結果を出してくれるかもしれない。

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